2020年6月にANAの国内線に搭乗しました。その際にコロナウイルスの影響によって空の旅のあり方が大きく変化していることを実感しました。
コロナウイルスが落ち着くまで、もしかすると落ち着いた後も継続して衛生対策が続いていくことも考えられます。2020年7月から国際線の運航を再開した航空会社もあります。
そんな中、ANAも合わせて26社が加盟する世界最大の航空会社連盟スターアライアンスが加盟会社が運行する全便に適用される独自の衛生対策「安全・衛生に対する約束(Commitments on Health & Hygiene Safety)」を公開しました。
〇航空連合のワンワールド、スカイチーム、スターアライアンスは感染予防対策をまとめた動画をYouTubeで配信(2020年7月10日)
目次
スターアライアンスの独自の衛生対策
スターアライアンスグループの航空会社の26社は、航空旅行に対する信頼回復と利用者が安心して飛行機を利用できるためにお客様の健康と衛生の安全を確保する独自のルールを定めました。
取り組みは大きく2つあります。1つは安全と衛生に対しての実際の取り組みである「Commitments on Health & Hygiene Safety」。2つめは絶え間なく変化する旅行業界と最も適切な衛生対策の最新情報を把握することができる情報サービス「Travel Information Hub」です。
スポンサーリンクCommitments on Health & Hygiene Safety
Commitments on Health & Hygiene Safety(安全&衛生に対しての約束)として具体的に6つの衛生対策を打ち出しています。
(STAR ALLIANCE HPより)
〇フライトに適したケアキット、または衛生アメニティを乗客に提供します
〇搭乗中、フライト中および降機中は乗客にフェイスマスクの着用を義務付けます(医療・年齢上の理由がある場合を除く)
〇フライト中のコロナウイルス感染拡大リスクを最小限に抑えるための要件、またはエチケットを放送または表示します
〇フライト中に乗客がコロナウイルス感染の症状を示す場合、対応するためのオペレーションマニュアルを採用します
〇フライトに適した個人防護具を運航乗務員に提供します
〇適切な手順および製品を使用して、適切な間隔で航空機を清掃・消毒することで、コロナウイルス感染拡大のリスクを最小限に抑えます
スポンサーリンクTravel Information Hub
Travel Information Hubはスターアライアンスが立ち上げた情報ネットワークシステムです。スターアライアンスの提携航空会社全てと情報を共有しているとのことです。
利用者が目的地の国や空港、および航空会社を入力すると、最新の目的地情報、旅行情報、衛生対策などの情報を取得できるそうです。
スターアライアンスのHP上でも7月よりTravel Information Hubは使用できます。ただ英語と日本語が混ざっていました(笑)
スターアライアンスのアナウンスによると、複数言語で利用できるようになり、その人その人に合った個別の情報が取り出せるようになるとのことです。
海外旅行の際は自国の状況だけではなく目的地の情報や情勢がどうなっているかを知ることはとても大切なことです。このプラットフォームが今後しっかりと役に立つものになってくれることを期待したいですね。
スターアライアンスのCEOジェフリーゴーのコメント
スターアライアンスのCEOジェフリーゴーは次のようにコメントしています。
「お客様の安全が最優先事項であることは言うまでもありません。私たちはメンバーの航空会社と協力して、顧客の幸福を確保し、準備ができたら自信を持って飛行できるようにする対策を採用しています。」
さらに、「加盟航空会社とTravel Information Hubの取り組みは、お客様がアライアンスを旅行する際の健康と衛生の安全を安心させるために私たちが取っている最初の2つのステップです。また、その保証を再確認し、スターアライアンスの旅のシームレスなエクスペリエンスを強化するために、多くの取り組みにも取り組んでいます。」
まとめ
スターアライアンスの独自の取り組みの内容が2本柱で、1つは安全と衛生に対しての実際の取り組みである「Commitments on Health & Hygiene Safety」、2つめは情報サービス「Travel Information Hub」ということがわかりました。
ANAでも独自に新型コロナウイルス感染拡大の予防に関する「ANA Care Promise」という対策を発表し、もう実際に実施されています。
ANAの「ANA Care Promise」はあくまでANA社内のルールで、国際的に統一されたルールではありません。今回の「Commitments on Health & Hygiene Safety」と「Travel Information Hub」はANAが加盟する世界最大の航空会社連盟スターアライアンスが定めたルールで世界的な共通ルールになります。
個別の航空会社ではなく26社が加盟するスターアライアンスとして全フライトで共通ルールを定めたことは今後の航空業界にとっても大きな進展だと思います。
今後私たち利用者が航空会社を選択する際、価格、サービスはもちろんですが、新しい衛生基準の内容がしっかりしているかどうかという点も大きな要因になってくる気がします。